冬服のデザイン画と、毛皮狩りのお話。
つい先日、大寒も過ぎましたが、まだまだ寒い日本列島。
僕の創作で設定にしている5000年前の縄文時代は、今よりも気候が温暖だったそうです。それでもやっぱり冬はそれなりに寒かっただろうし、雪も降ったでしょう。
真冬の時期なんて、暖をとるのに火を絶やさないようにしなければならなかっただろうし、寝る時なんか大変だったでしょうねぇ。
なんてことを想像しながら、うちの子縄文人に冬服を着せてみました。
夏と違って完全防寒にするため、肌の露出が全くないデザインにしました。
格好の良し悪しよりも、寒さから身を守ることが最優先。
これに帽子をかぶれば、吹雪の中でも歩けるくらいの感じです。
素材はカモシカの毛皮です。
1960年代に天然記念物に指定されるまで、毛皮狩りの獲物として頻繁に狩られていたみたいです。
僕もお年寄りから、戦前のカモシカ狩りの話を直接聞いたことがあります。
獲った後は肉まで食べちゃっていたそうです。残酷に聞こえますが、無駄にしないってことですね。
まぁ、うちらが日常的に食べてる肉も、家畜を大きく育てた後に屠殺されてるのを考えると、なかなかエグいんですが。
カモシカの他に、カワウソも狩られていたみたいですが、残念ながらニホンカワウソは絶滅してしまいました。もっとも絶滅の理由はそれだけではなく、環境の変化や色々なことが、複雑に絡んだ結果だと思います。
余談ですが、カモシカって鹿じゃなくて、牛の仲間なんだとか。へぇって感じで。
絵的には、地味になりがちな革の色を、彩度をあげて暖色寄りにまとめています。
実際のカモシカの毛皮は、もうちょっと白黒に近い感じですが、微妙な色合いがテイストに合わないので、割とはっきりした色に変えています。
それから、1枚のイラストとしてまとめてみました。
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絵巻風。
カモシカの毛皮だからって言っても、ここにカモシカ本体を描き込んだら、なんとなくエグいかなと思ってやめときました。
おまけの小動物は冬でも冬眠しない動物たち。
モグラが意外にも冬眠せず、冬は地中の深い所にいるみたいです。
あと土偶型雪だるま。
画像のアップがこちら。
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デザイン的には洋服寄りにして、現代人が見ても可愛く感じるようにまとめています。
模様を描くことも考えましたが、ゴチャつくので今回は省きました。
人間が着る防寒着としては、原始時代からのもっとも古典的なものだと思われる、動物の毛皮。
個人的には旧石器時代の人が着ているイメージが強いんですが、縄文人は、それを更に縫いつけて機能性を高めたり、模様を描いたり、染料で染めたりしていたかもしれません。
ということで。
参考:鳥獣法の系譜と環境法への歩み