どうも国府田です

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【実録!コロナ禍の骨折:後編】知っておくべき、高額療養費制度と限度額認定証。

昨年の2月に大腿骨を骨折してしまい、フリーランスで仕事をしているため、「色々どうしたものか…」となってしまった自分…。

 

kazuyacoda.hatenablog.com

 

今日はこの話の続きにからめて、国民健康保険の便利な活用方法についてお話しします。もしご存じない方がいらっしゃったら、いつか役に立つかもしれません。

国保の情報だけ知りたい場合は、目次で飛ばせるので活用して下さい。

前回同様、色文字だけ飛ばし読みでも内容が分かるようになっています。

 

 

保存療法にかけてみることに。

MRI検査で判明した「右大腿骨頸部骨折」。検査結果と町医者の紹介状を持って総合病院へ行きました。

 

既に受付でCD-Rに焼いたMRIのデータを渡してあるので、先生も確認済みのようでした。写真を見ながら状態の説明と今後の治療の話になりましたが、中々興味深い話でした。

 

骨折の状態を4段階に分けて説明され、僕の状態はステージ2だと言うことでした。

 

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本来なら1でも手術が必要だそうですが、骨の上から下まで完全に折れてはいるけど、骨がガッチリ噛み合っているのか、全くズレていません。

これが不幸中の幸いで、このまま右足に体重をかけないように気をつけながら、自然に骨癒合をさせる「保存療法」にかけてみましょうと言うことになりました。

ただ、骨が壊死する可能性があるので、毎月レントゲンを撮り経過を見ることに。

 

上図ステージ3・4の状態だと、もう人工関節にするしかないそうです。

折れた箇所が体重のかかる関節で、大動脈も通っているため、どっちみち手術となると大掛かりになります。お年寄りの場合、寝たきり状態になる人も少なくないとか。

 

とりあえず入院なし!松葉杖で頑張って体重かけないように!という事になり、もう超絶ほっとしました。

そのかわり、治るまで半年かかるとのことでした。

それでも状態が安定しなければ手術です。

 

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国保の3割負担でも高額な医療費。

もし入院・手術となっていたら、僕のケースの場合、ものすごく高額な医療費負担だったはずです。

 

医者にかかる前にネットで調べたんですが、大腿骨頸部骨折の手術だと、国民健康保険の3割負担で50万程度、人工関節置換だと60万だそうです…。

この他に入院費も別途かかります。入院は数週間だと思いますが、細かい経費も含めトータルで70万前後か、場合によってはもっとかかります。

 

正直「怪我もそうだけど経済的にやばい…」と思いました。

 

2020年の2月と言えば、丁度コロナ騒動が起き始めた頃で、取引先からの連絡が来なくなったり、不安定な状況でした。

フリーランスが故に「切られたら終わり」の世界で綱渡り、仕事があっても自分が動けなくなったらもうダメ。分ってはいたし、どうにか一人で十数年続けてきたんですが、今回は身体的、経済的、二重の意味でやばかったです。

 

ちなみに僕は文芸美術国民健康保険組合と民間の保険には入っていません。

 

 

国民健康保険の便利な活用法。

今回の大怪我をきっかけに、普段あまり考ることがない国民皆保険の制度について調べました。

高額療養費制度

所得と年齢に応じて、ひと月(1日~月末まで)にかかった医療費の自己負担額が、一定の金額(自己負担限度額)を超えた場合、その分後で払い戻されます。

 

言い回しが難しいでしょうか。

入院・手術などで高い医療費がかかった時、後から役所に申請すれば、限度額を超えた分のお金が戻ってきます。限度額は所得と年齢によって変わります。

という事です。

 

大変な手術や長期入院で、1ヶ月のうちに沢山お金がかかった場合、絶対利用したほうがいい制度だと思います。むしろ知らないと大損です。

 

詳しい内容と限度額の計算方法は、以下のリンクを参照して下さい。

 

www.mhlw.go.jp

 

しかし、払い戻し分は後から振り込まれるので、僕のケースのように国保の3割負担でも50万など、窓口で払うのが厳しい場合は、事前に申請しておけば大丈夫な制度もあります。その場合次の制度を利用すべきです。

 

限度額認定証

明らかに高額な医療費負担がかかりそうな場合は、限度額認定証を医療機関の窓口に提示すれば、払い戻しの申請をする必要がありません。

諸々差っ引いて、自己負担分だけ窓口で払えば良くなるよってことです。

 

これは各市町村の役所で発行してもらえます。僕も発行してもらいましたが、見た感じ白色の健康保険証のようなものでした。おかげでやたら高い医療費の心配がなくなり、かなり安心しました。

 

www.kyoukaikenpo.or.jp

 

役所で限度額認定証をもらう際は無料です。「今すぐ入院ではないが、今後必要になるかも」と説明しただけで、簡単に発行してもらえました。

本人がいけない場合、代理人でも発行してもらえるはずです。

持って行った物は保険証、印鑑、身分証明証(免許証)、マイナンバー(通知カードでも)です。

マイナンバーカードで事足りると思いますが、一応いつも役所で必要になりそうな物一式です。

 

また、各市町村のホームページに、申請方法と必要なものが記載されています。お住まいの地域の役所名と限度額認定証と検索すれば、簡単に確認できると思います。

 

 

松葉杖をついて駅中と街を歩く。

総合病院の診察初日、入院なしにはなったものの、今後どうなるか分からないため、そのまま役所まで限度額認定証をもらいに行きました。入院になってもならなくても、最初からそのつもりで、印鑑等全部持ってきていました。

 

タクシーに乗れば楽ですが、なんとなく「歩いてみるか」と思って、結構な距離のある役所まで松葉杖で歩いてみました。

 

某駅の中を通れば隣接したビルの中に役所の出張所があるので、エレベーターを利用して人混みの中へ。 

「なんやこいつ」みたいな目でジロジロ見られたりしましたが(笑)「腕の運動」で汗だくになりながらも、役所まで行って用事を済ませ、帰りは電車で帰宅しました。

 

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コロナ騒動の真っ只中、ちょっと感染リスクのことを考えましたが、どうしても必要なことだし、自分でやるしかないので行動しました。

 

そして、ここから長〜い杖生活の始まりとなりました。