ナルミナ。
三内丸山の村に住んでる、
村長(ムラオサ)の孫娘だって。
これがまた、荒っぽくて。
でも本当は、花とか小鳥とか
可愛いものが大好きで、
気持ちの優しい子なんだよ。
三内村の女衆は、土器や土偶を作ったり、アクセサリーの加工をしたり、編布(あんぎん)で服を作ったり、手先の器用さが求められる仕事をしている。
そんな女衆の手仕事に、この女の子「ナルミナ」は全く興味がない。
母ちゃんが気に病んで、少しづつお手伝いさせているのだが、結局長続きしない。
いつも親父の釣りについて行ったり、弟やペットの犬と走り回っている。
さすがに船に乗せてもらって沖まで出たり、弓を持って山へ猪狩りに行ったりはさせてもらえない。
男女の仕事分担という理由だけじゃなく、単純に危険だからだ。
でもひょっとしたら、大きくなったら男衆にまじって、いや、むしろ先陣切って獣狩りに出るようになるかもしれない。
そう考えたら、ちょっとかっこいい女狩人になる可能性も…。
ナルミナの素行について、親父の方は何も言わない。
子供の好きにさせておくのが一番だと思っているので、川へ魚釣りに行く時は、よく一緒に出かける。
それがこの親子のスタイルだ。
そもそも村長であるナルミナの爺ちゃんが、細かいことを気にしない性格だ。
その息子も孫も、おんなじように自由な雰囲気を持って行動するタイプだとしても、まったく不思議じゃない。
ナルミナの個性は、そのまま村長一家の遺伝的特徴と言えるかもしれない。
BY THE WAY
ナルミナが摘み取っている紫色の花は、桔梗の花。
桔梗の花言葉は「清楚」「気品」「永遠の愛」。
まるでキャラクターの性格と相反する言葉だけど、あえてこの花を選んで持たせてみた。
「でも本当は、花だの小鳥だのめんこいもの大好ぎで、きもぢの優しい子だんだじゃ。」
少々不器用で荒っぽくても、花や小鳥が好きだったり、かわいいものを愛でる気持ちの優しさは持っている。
決して下品な子じゃない。
そんな内面を花で表現してみた。
思えばこのキャラクターから全てが始まったんだよ。
作者的にも、特別な思いがある。
最初のスケッチを描いたのは約2年前。
ナルミナのプロトタイプデザインは、PSDデータとして残ってる。
そういうものをまとめて、いつか記事にしてみたい。
なんだべな…、なしてこしたマジメだ文章になったんだっきゃ。
ということで、また次回。
定期
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