【水の表現】涼しげで夏にぴったり、簡単な水の描き方。
作業が進んでいなかった川魚のイラスト、どうにか仕上げました。
今まで自分の絵の中にはあまりなかった、青を基調にした涼しい見た目にまとめてみました。
一応ここまでの過程を書いた過去記事をリンクしておきます。
途中で別記事を書いたりしたため、随分時間がかかったように感じますが、実際の総制作時間はそうでもないです。ただ放置しすぎて見飽きてきたので、残っていた背景は一気に描いてしまいました。
とりあえず、部分アップで見やすくしましょうか。
横長のイラスト左から、川魚各種。
中央は親子で釣り。
草むらにいる小さいのは、虫のオケラ。今は殆ど見ることが無くなったような気がします。淡水の生き物ではゲンゴロウやメダカも激減しています。
左側の絵は淡水の甲殻類と貝、沼にいる魚。
こうやって見ると、沼の生き物って全般的に色が土色っぽいことに気がつきました。あと、ドジョウがクトゥルーに見えてきます…。
さて、モチーフが魚と釣りなので、必然的に水の背景になると思うのですが、一般的に海面の水は描き方がほぼ定番化しています。
ネット上だけでも描き方解説が沢山ありそうですが、ここで自分なりにサラッと触れておきましょうか。
といっても特に難しいことは何もなく、基本は「3層」に分けて考えればそれで解決です。
水の背景だけ抜き取ってみましょう。
【1層目】
一番上の層は白で網の目のような模様を描きます。波で出来る泡で、実際の海でもみられる現象です。
ランダムに白線を引いて大小様々な網の目を作り、それらが交差する部分を三角形に塗りつぶします。
【2層目】
中間は1層目の落ち影です。デジタル作業の場合、レイヤーをコピーして色を変え、斜め下方向にずらすだけで出来上がりです。
【3層目】
下地はフォトショップの「雲形」をアレンジしました。水の表現として、光の反射や底の方の複雑さを出したかったために使ってみました。
一応青のベタかグラデーションのみでもそれなりに見えると思います。色味は背景がうるさくなりすぎないように、少し濁らせ落ち着かせてあります。
たったこれだけです。とくにデッサン力なども必要ないし、描き方を覚えてしまえば誰でも出来る簡単な作業です。それゆえに、ほぼマニュアル化されているというか、定番の描き方として書籍やネットでよく見ると思います。
全体をまとめる時、気を使った点と言えば、背景の色に手前の絵が負けて、魚の存在感がなくなることです。そうならないために、白のぼかしで縁取りしてあります。
また背景が寒色なので、魚は銀色のものでも少しだけ赤や黄を混ぜて暖色に寄せ、同化してしまわないようになっています。
イラストを描く方は、この時期「海や川の絵を描いてみよう」なんていうこともあると思いますが、少しでもそうした皆さんへのご参考になれば幸いです。
ということで。